え~っと何から書いていいのやら良く分からないし、書いてる間にこの「不確かなもの」が雲散霧消する可能性もかなり高いのですが、「不確かなもの」の中にしっかり書かなきゃならない「何か」が混ざっているいる気がするので、取り敢えず書き始める事にします。
11月7日 藤井よしえさんが亡くなりました。
彼女の事を知ったのはほんの1か月半ほど前のことで、彼女の様々な事はほとんど知らない状態です。
出会うきっかけは、ワタルくんの在籍したバンドSeela Johnsonのアルバムを買ったから。
闘病中だという事をtwitterで知り、ブログを読んで彼女の病気がガンだと知りました。
私もごく最近、似たような事を体験したばかりだったので、彼女のブログを読むと辛い…にもかかわらず目が離せず毎日読みに行ってました。
その中で病状が悪化し辛かった時に錯乱して、このまま死んでも良いから強い薬を入れてくれと懇願するエピソードがあるのですが、それを読んだ時自分も同じこと言うだろうと思えて仕方なかった。
たぶん私の場合は本当に面倒くさくなってそう言ってしまう気がするので、彼女の気持ちとはまた違うのかもしれないな…。
同情って言うよりずっと戦ってる彼女にエールを送りたかった。でもそのエールは言葉に出したり書いたりしてしまうと効力の無くなるような類の魔法みたいなものだと感じられて…だからSeela Johnsonの感想だけ書いておきたいって思ってたし、最後の時もちゃんと見届けたかったのに…Seela Johnsonの記事も書かないうちに、私の留守の間に逝ってしまった…。
私のエールは結局大した力もなく病魔と闘った彼女の役には立てなかったけど、私自身の中でこの気持ちを持てたことは今後の私の人生に大事なモノをくれてる気がする。
38歳…道半ばで様々な事を残して逝ってしまうのは本当にお辛かっただろうと思います。今はただ…ご冥福をお祈りします。
そして最後の僅かな時間だったにもかかわらず新参者の私にまで何か手渡していってくれた貴女に感謝します。ありがとう。
そして、ここに心残りの「Seela Johnson」感想を述べておきます。
このアルバムのいいところは迷いがないところだと思いました。最初から最後まで「これがやりたい事ですが何か?」みたいな凛とした感じがある。
ま…ぶっちゃけて言うと、少々音も良くないし、曲もキャッチ―なものも無く、実験的な音も多くて、正直売れる音楽じゃない気がするんだけど、これはこれでいいのだ。
よしえさんのボーカルは私の思っていた以上に可愛くてびっくりした。男声コーラスに絡む様は、可愛らしいのに策略的な…小悪魔っぽい匂いに年甲斐もなくぞくぞくする。 久しぶりに自主製作のこういうの聞いたけど、予想以上の音楽体験ができて楽しませてもらいました。
前置き長かった割にしょうもない内容ですみません…。
そして…その彼女の追悼ライブで「薄明」が演られたようですが…これは…本当にいい「薄明」だっただろうと推察されて、その場に居られなかった私でもしみじみ沁みてきます。
ということで…「薄明」についても語っておこう。
チョコレート/夜明け前のカップリング曲として入っているこの曲はミドルテンポのダウナーソングで、私がワタルくんの書くダウナ―ソングが非常に好きだということに気づかされた一曲。
まず、イントロに入るピアノが印象的で、今までのDOESと違う手触りに引き込まれる。ドラムが絡んでくる頃には鳩尾のあたりがキューってなり、ワタルくんが歌い出す頃にはすべて持っていかれてる…という状態。
要するに…鷲掴みですわ。サビの部分からの滑らかさから目覚めるように戻っていくアレンジも秀逸。うたたねから起きる時ってまさにあんな感じだよね。
何度か聞き直すと、2番の冒頭の「まっさらに 響くピアノ」の後ワタルくんのボーカルにピアノが絡んでくるあたりで、それまでとはちょっと違う感情を抱いてる事に気が付く。その感情は比較的短い時間ですぅ…と消えてしまうので、捕まえて正体を見るまで少々骨が折れたが…ある時不意に判ってしまった…アレは「欲情」だ。…今迄いろんな音楽を聞いてきたけど、この感情を持ったのは初めてかもしれない。
この曲と出会えてよかった。
これからきっとこの曲は事あるごとに私を「助けて」くれる気がする。でも同時に「殺してくれる」気もする。いずれにしても「黙って」やってくれるんだと思う。必要最低限の「助け」と静かで的確な「引導」どちらも持つというのは稀有な存在だと言えるだろう。
ありがとう。
こんなところまでお付き合いいただいてありがとうございます。諸事情(単純に時間不足)のため色々ごった煮な内容になった事をお許しください。
そして…トラックバックをさせていただきました。10年くらいブログ書いてますが初めて自分からトラックバックしました。なんだか…文明が来た気がする(笑)
そしていよいよ…ライブ近づいてきました。後ろの方でまったりを決め込もうと思っていますが、気持ちの上ではめいっぱい応援して来ようと思ってます。
[6回]
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